論文の脚注の書き方、全部教えます。
大学4年生になると、就職先もほぼ決まり、後は卒論を仕上げるだけとなるでしょう。
卒論テーマを決めて、必要な情報も集めて書き始めていく中で、その書き方について頭を悩ましてしまうことが少なくありません。
特に卒論においては、色々ば文献を文献やデータを参照して取り上げることがよくあります。
しかし、文献にある言葉をそのままコピーして使うのではなく、自分の言葉で要約して説明したり紹介する必要があります。
中には、参考とする文章をそのまま引用するケースも、何れも、その根拠をしっかりと明示しておかなければなりません。
このことを脚注と呼んでいるのですが、ここでは卒論で重要な「脚注」の書き方や注意すべき点について説明をしていくことにします。
●脚注とは
そもそも、脚注とは一体何なのでしょうか?
一言で言うと、「脚注」は「論文の文章の中で下方に明記する注記のこと」で、論文内で使っている言葉の意味や文章の内容の解釈・補足、引用した文献や参考文献等を明確にさせるために追記されている文のことになります。
多くの参考文献を参考にする卒論では、この「脚注」の書き方や注意点をしっかりと理解しておくことが大切なのです。
●脚注では文章の引用元を分かりやすく明示すること
卒論においては、どの文章、文献から引用してきたのかを、誰が見ても理解できるように明示しておくことが大切です。
特に脚注では、引用箇所を含んでいる文章が区切らているページの下の部分に
文献・論文タイトル、著者名、あるいは出版社や論文が発表された学会銘の他に、引用文の箇所(ページや行数)を明記しなければなりません。
箇条書きにして、引用した文献を分かりやすく明示することになります。
●卒論での脚注の書き方のポイント
脚注の書き方では、具体的には以下のような表記の仕方に心掛けるようにしましょう。
引用する文章が論文の第3章で使うとするのであれば、次の章が始まる前のページの下部に「注1.著者」、「書籍名」(出版社)、100頁から引用」という垣田で出典を明示します。
但し、ここで、引用した箇所を詳しく説明しなくてはならないケースも出てきます。
しかし、これは、論文を読んでいる対象の人が引用で使う文章の意味を注釈なしで理解できないと思われる場合に限ります。
卒論の場合は、その分やでは深い見識を持っている担当教官が対象なので、専門語句の説明をすることは必要ないでしょう。
もし、卒論を評価・査定する教官とは全く異なる専門外の言葉や文献を引用する場合に、そのキーとなる言葉や一般的な考え方で脚注することになります。
卒論における脚注は、他人の言葉や考え方を使った場合に、それが引用ではなく盗用されたとい思われないためのルールということになります。
このことから引用部分を説明する脚注は、あくまで学生レベルで通用する知識のレベルに限られることになると理解しておくと、脚注の使い方・書き方を大きく外すことがないでしょう。
●脚注での注意点
脚注で注意しなければならないことは、「信頼することができる文献かどうか」ということです。
引用する情報は信頼性の高いものを使わなければなりません。
その分野の専門家の書籍や論文、あるいは学会や研究所の発表した文献、官公庁のオフィシャル資料等が挙げられます。
最近ではインターネットでも、様々な情報があり、全く専門外の人がサイトやブログ等に書いているものがたくさんあります。
しかし、これらのサイトの中の文章を引用元にしても、論文の質を充実させることができません。
むしろ論文の信頼性を下げる結果になってしまいます。
したがって、参考文献の著者、発行機関等を注意しながら確認して信頼性を見極めることが重要になってくるのです。
●表記の仕方
では、ここで脚注の表記の仕方を明記しておきます。
・書籍の場合(単独著者の場合)
「著者名、書籍(文献名)、出版社名、出版年、引用した箇所(ページ)」
・書籍の場合(複数著者の場合)
「著者名(氏名A、氏名B、氏名C、書籍(文献名)、出版社名、出版年、引用した箇所(ページ)」
・複数の論文を集めた書籍の論文を1つ引用する場合
「引用論文の著者名、論文名、出版社名、出版年、引用した箇所(ページ)」
・雑誌内の論文の場合
「著者名、論文タイトル名、『出版社名』、号数、出版年、引用した箇所(ページ)」
※論文名を「」で囲み、雑誌名は『』で囲むことが重要
・【書籍と同時にインターネットでも掲載された論文】
インターネット上でも、PDF化されている論文がアップされていることが少なくありません。
このような論文は雑誌の一部をネットで公開しているケースが大半で収録されている書籍名を正確に確認しておくことです。
このようなケースの論文を引用する場合は、
「著者名、「論文名」『本・雑誌の名前』出版社名,出版年,引用箇所(ページ)」
以下URLでも公開 http://○○○○○○○○○○
という表記の仕方になります。
●まとめ
卒論を書いていく中で、引用元や参考文献をしっかりと脚注で明示させておくことは、「明確な証拠の提示しておくこと」だけでなく、「自分以降の学生のための情報開示」という要素を含んでいます。
そのために、証拠となる文献の所在を明確にしていくことで、参考文献が架空のものだと思われることがなくなるのです。
自分の卒業論文ではなく、後に続く人のための論文でもあるのです。