卒論の序論の文字数、みんなはどうしてる?

卒論の本文で最初に取り掛かる「序論」。研究のきっかけや目的などを書きますがどれくらいの文字数が必要なのか悩みますよね。

卒論の構成は人によって言葉が違いますが「序論、研究方法、結果、考察」と言われています。それに対するだいたいの文章量は序論は2割、研究方法は1割、結果は5割、考察は2割くらいです。研究内容のボリュームが大きければ大きい程論文の結果は増えそれを説明するために全体の文字数も増えます。序論の場合は研究目的を説明するための背景が複雑になっていき、引用した先行研究も増えていくと思います。それを全て書き起こすと全体の2割くらいの分量になることが多いです。

本来は論文に文字数制限はありません。卒論の文字数は学生が手を抜かないように大学が決めているだけです。「~字以上書いたから高評価」みたいに文字数が評価に直接関わることはありません。評価されるのは、この学生はこの研究にどれだけ取り組めたかです。その指標として大学は学生に卒論を書かせます。
よって卒論は研究の内容に沿って必要な文を必要なだけ書いていくものです。オウム返しのように重複する意味を持つ文章や説明不足な文章などは必ず教授や先生に厳しく指摘されます。卒論は矛盾なく、わかりやすく、簡潔に書かなくてはいけません。

序論なんて研究目的でも書いておけばいいんだし1割程度でいいでしょ、と思う方もいるかもしれません。しかし序論をしっかりと書かないとその研究が何をしたいのか何でこの研究をしたのか、研究者の意図が全く伝わらない論文になってしまいます。論文は誰が読んでも納得できる文章を目指さなくてはいけません。
また序論を疎かにすると研究そのものも崩れてしまう可能性が高いです。序論はいわばその研究の存在意義を示すものです。序論がはっきりしていないと研究の目的もゴールもわからなくなってしまいます。何のために実験したのか、何を明かすために実験したのか、それさえもあやふやになってしまい論文がただのデータ集になってしまいます。
教授や先生の中には卒論に取り組む初期からいきなり学生に序論を書かせる人もいるみたいです。これは序論を書かせることで研究の目的やゴールをはっきりさせるのが狙いだと思います。

学生はみんな論文を書くのが初めてです。論文なんて普通に暮らしていたら書く機会なんてないものですよね。そんな学生が「全体の2割」の序論を書くのは難しいです。卒論の最初の関門と言われる程ですからどんな内容を書こうか悩んでいる人も多いと思います。

卒論を書くためにはまず研究テーマを決めなければいけません。そして研究テーマを決めるために研究のゴールをはっきりとさせて初めて序論に取り組めます。
研究のテーマの考え方ですが、まずは何でもいいので自分の趣味や興味あるものを思い浮かべてください。思い浮かんだものを紙に書いていき、それらに対してどんな疑問点があるか、不思議だなと思う点はないか、やってみたいことはないかなど研究のテーマになりそうな物を探してみてください。研究したいものが無ければ研究室の先行研究を活用するのもありです。先輩方がどんな研究をしていたのか参考にし、それに沿った研究を考えるとテーマが浮かびやすいかもしれません。
研究のゴールは「自分のやりたい研究からどんな結果が導き出されるか」です。例えばある人物の文献を調べたらその人物がどんな考え方や価値観を持っているかわかるかもしれません。それが研究のゴールであり、テーマにもなり、コンセプトとなり、卒論の骨になります。そしてそれを読者に伝えるのが序論の役割なのです。

では、卒論の序論は、具体的にどんな内容を書けば良いのでしょうか。

序論の一番の意味は研究の目的やコンセプトを提示すること。しかし研究の目的だけをそのまま書くのは良くないです。それは目的を提示するためには理由が必要だからです。論文は常に「なぜこうなったのか」と理由付けをしながら文章を書きます。研究の目的をただ提示しただけでは「なぜこの目的で研究しようと思ったのか」とつっこまれてしまいます。そんなのその研究をやりたいからと言ってしまえば終わりですが、卒論では認められません。
研究目的の理由付けによく使われるのは研究の背景や先行研究の引用をした問題提起です。世の中にある様々な問題や疑問点を提起したり、まだ解明していない謎を挙げます。先行研究を引用する場合はその研究について意見したり、その研究で触れていなかった点に触れたたり、判明していない点などを挙げます。それを解決するもしくは解明するためにこの研究目的が必要だと繋げていけばいいでしょう。

卒論の序論は多くの学生が悩みやすい箇所です。大変かとは思いますが、研究のコンセプトをしっかりと提起できる、そんな序論に仕上げていきましょう。

また、卒論については、↓コチラのサイトも、とても参考になります。

レポートセル.com

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