卒論、文献調査のみの場合はどう書けばいい?
大学生が卒業を認めてもらう上でとても重要な卒論の執筆。
特に文系大学生の皆さんの中には「フィールドワークやアンケートをせずに、文献調査だけで卒論を執筆したいな」と考えている方は多いのではないでしょうか。
事前準備やデータの解析などの手間がかからない文献調査のみで卒論を執筆できれば、時間的余裕も生まれ、最後の大学生活をより満喫できそうですよね。
そこで今回はそんな大学生の方に向け、卒論を文献調査だけで執筆する方法について解説していこうと思います。
文献調査のみで卒論を執筆する際に注意しておきたいポイントも併せて紹介しますので、ぜひ最後までご覧いただければと思います。
卒論を文献調査のみで書く方法
- 参考文献の多いテーマを研究内容にする
- 先行研究は入念におこなう
- 本文の執筆をおこなう
- 本文の中に必ず自分独自の考えを提示する
参考文献の多いテーマを研究内容にする
文献調査のみで卒論を書く上で最も重要なのが、参考文献が多いテーマを研究内容とすることです。
自分が興味を持って取り組めるテーマを選ぶことも重要ですが、参考文献が少ないマニアックなテーマを選んでしまうと、どうしてもフィールドワークやアンケートなどで自らデータを集めなければならない箇所が出てきてしまいます。
まずは図書館や書店などで書籍を眺めながら、最低でも3冊以上は参考文献が手に入りそうなテーマを選び、その中から自分が興味を持って取り組めそうなものへと絞り込んでいきましょう。
参考文献の探し方については図書館や書店以外にも、大学内などにある論文のデータベースを参考にするという方法もあります。
卒論の執筆をスムーズにするためにも、できるだけ多くの参考文献を集めるようにしましょう。
先行研究は入念におこなう
自分が興味があるテーマを絞りこめたら、次は先行研究をおこないます。
先行研究とは自分の研究の基礎となるもので、この場合は文研調査のことを指します。
卒論の構成を練り、研究テーマに対する仮説を立てながら、文献に記されている内容を熟読していきましょう。
この先行研究は卒論においてもとても重要です。
なぜなら、先行研究の内容を卒論の最初に説明することで、自分の研究の背景を伝えることができるからです。
自分の仮説や研究内容をより明確にするためにも、先行研究は手抜きなくおこなうようにしましょう。
またこの先行研究の時点で、どの文献の何ページに重要なことが書かれているかをエクセルなどの表にまとめておくことはとてもおススメです。
後でその箇所を見返したいと思った時にスムーズに検索ができるような工夫をしておきましょう。
本文の執筆をおこなう
先行研究が充分に進んだら、いよいよ本文の執筆に入ります。
文献調査のみで卒論を書き進めていく場合は、基本的に他文献からの引用などをうまく活用しながらの作業になりますよね。
ここで重要なのが「引用元や引用箇所は明確にすること」です。
引用文は「」でくくるなどの決まりは必ずおさえ、出典元は必ず明記するようにしましょう。
この決まりを守られていないと、卒論として認めてもらえない可能性が高くなるので、充分に注意しておいてください。
本文の中に必ず自分独自の考えを提示する
本文を書き進める中で特に注意して欲しいのが「先行研究の比較ばかりの、読書感想文のような本文を書かない」というポイントです。
先行研究は確かに重要ですが、卒論で重要なのはあくまで自分の立てた仮説と、その仮説に対する検証です。
文献調査のみで卒論を執筆する場合、自分の仮説や考えなどを執筆するのが難しく感じてしまうことも多いかもしれません。
そこで重要なのが先行研究をしながら自分独自の考え方(仮説)を立てておくこと。
ちなみに卒論の研究を進めるうえで、最初に立てた仮説が間違っていることがわかったとしても問題はありません。
その仮説がなぜ間違っていたのかの検証や、次はどのような研究をするべきかを提示するのも論文の持つ重要な役割だからです。
自分の立てた仮説が立証できなかったとしても焦らず「なぜその仮説が立証できなかったのか」や「次にその仮説を検証する研究を行う際にはどのようなことに気を付けるべきか」などを明示するようにしましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は卒論を文献調査のみで執筆する場合の方法に関して紹介させていただきました。
卒論を文献調査のみで執筆する場合には、なるべく多くの文献が集まるテーマを選ぶことや、先行研究を綿密におこなうことが重要だということがわかっていただけたのではないかと思います。
もちろん、卒論の研究を進めるうちにそのテーマに対して興味が湧いてきた場合は、卒論をより良いものにするためにも、アンケートなどの他の調査方法を取り入れてみるのもいいかもしれません。
いずれの際も引用箇所は明確にし、自分独自の考えを必ず1つは本文の中に入れ込むというルールは忘れないようにしながら卒論を執筆してみてください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。