卒論の文字数、文系の場合はどれくらい?
大学生が4年間の締めくくりとして執筆することになる卒論。
普段の授業で課される1,000文字程度のレポートとは比較にならないくらいの長さの文章を書かなければならないのが卒論ですが、具体的にどれくらいの文字数を書くことになるのでしょうか。
そこでこの記事では、特に文系の卒論で必要になる文字数を詳しく紹介します。
文系大学生の方にとっては、必見の内容なので、ぜひ最後までご覧ください。
文系の卒論に必要な文字数は?
結論から申し上げますと、文系の卒論に必要な文字数は20,000〜40,000文字と言われています。
これは学部や所属しているゼミによって多少のズレはありますが、基本的にはこの文字数に収まります。
ちなみに、筆者は中堅私立大学のゼミナールに所属していましたが、そこでの卒論の文字数は10,000文字でした。
特に法学部の場合はそもそも卒論が不要な場合も多いので、卒論を書くとなっても文字数が少なくなっている可能性があります。
卒論の詳しい文字数に関しては、学部やゼミごとに毎年発表されますので、詳しい情報を知りたい場合は、同じ学部やゼミの先輩、教授に直接聞いてみるのが良いでしょう。
ちなみに、早稲田大学教育学科教育学専修の2017年度の卒論では「40×30行で27ページ以上」という規定が設けられていました。
40×30行を1,200文字と考えると27ページなので、単純計算でも32,400文字になります。
目次や図表などである程度文字数が少なくなることを考えても、30,000文字程度は必要になるでしょう。
文字数を厳格に守る必要はない
上記では、文系の卒論の文字数は20,000〜40,000文字であると紹介しました。
実際に大学の卒論の規定を見てみても「最低20,000文字以上」などのように文字数が規定されていることが多いです。
しかし、その文字数は「ある程度内容の充実した論文を書いたらこの文字数になる」という基準をあくまでも目安として表現しているにすぎません。
そのため、内容の充実している論文を執筆すれば、規定されている文字数より下回っても卒論として単位を認めてくれる可能性があります。
私の所属していた会社法のゼミでは卒論の規定が「最低20,000文字程度」でしたが
「君の論文はしっかりしているから、文字数足りてないけど大丈夫だよ」と教授に言っていただき、規定よりも3,000文字少ない17,000文字で卒論が完成しました。
卒論の各構成の文字数はどれくらい?
普段書いているレポートと卒論は「ただ文字数が多くなっただけ」と思うかもしれませんが、実は似ているようで全然異なるものです。
そのため、ここでは文系の卒論の大まかな構成と各章の文字数の目安を紹介します。
序論(はじめに) 2割程度
一番最初に書き始める冒頭の部分が序論(はじめに)です。
ここでは、研究対象を紹介するとともに、どのような研究を行ったのかについて簡単に紹介します。
これからこの論文で書いていくことの大まかなあらすじを紹介する感覚ですね。そのため、卒論全体が2割くらいの文章量に抑えるのがベストです。20,000文字の卒論なら400文字くらいですね。
本論 7割〜8割程度
卒論のメインである本論では
・具体的にどのような研究をしたのか
・仮説
・研究方法
・研究結果と考察
・私見
を述べることになります。
あなたが研究したい内容に関する仮説を立て、実際に研究や考察を行いながら検証します。
当然この部分が一番文章量が多くなり、全体の7割〜8割程度を占めることになるでしょう。
結論 1割程度
結論では、ここまで書いてきた卒論の内容を簡単にまとめます。
基本的には、本論で書いた
・研究内容
・研究結果
・考察/私見
・これからの課題
をひとことずつまとめる形になります。
文字数は全体の1割程度か2割弱に抑えましょう。すでに述べたことのまとめになるので、長く書いても、無駄に論文が長くなるだけになってしまいます。
あなたがこの卒論を通して一番伝えたいことを端的にまとめれば、長くなりすぎることはありません。
謝辞 1割弱
謝辞は、普段書いているレポートで書くことがあまりない要素ですね。論文を1度でも読んだことがある方なら目にしたことがあるのではないでしょうか。
謝辞とは、簡単に言えばお礼のことです。ここまで卒論の執筆に協力していただいた指導教授をはじめとしたさまざまな方にお礼を述べます。
指導教授によっては、謝辞の前に参考文献がくることもありますね。
まとめ
この記事では、文系の卒論の文字数について紹介しました。
基本的に文系の卒論では20,000〜40,000文字程度が求められることがほとんどですが、論文の内容が充実していれば、規定されている文字数より少なくても単位として認められる可能性があります。
「そんなたくさんの文章書けないよ…」と不安になる大学生も多いと思いますが、大学生活の締めくくりとして、諦めずに頑張ってください。