卒論が6000字は少ない?適切な文字数と決め方のポイント
卒論が6000字は少ない?適切な文字数と決め方のポイント
卒業論文の執筆に取り掛かる学生にとって、最初の大きな疑問は「文字数をどれくらいにすべきか?」ということでしょう。卒論は6000字でも大丈夫なのでしょうか?実際のところはそれでは足りません。ここでは、適切な卒論の文字数と、その決め方のポイントを詳しく解説します。
卒業論文の適切な文字数は何字?
卒業論文の適切な文字数については、大まかに以下の範囲が一般的な目安とされています。
- 文系学部: 10,000字~20,000字
- 理系学部: 15,000字~30,000字
この目安から分かるように、6000字という文字数は卒論としては明らかに少なすぎる分量です。卒業論文は、単なるレポートではなく、一つの研究としてまとめあげる必要があるためです。
しかし、これはあくまでも大まかな目安に過ぎません。実際に書く際の適切な文字数は、以下の点を総合的に勘案して決める必要があります。
文字数を決める際の5つのポイント
1. 研究内容の難易度と専門性
研究テーマによっては、背景理論や先行研究など、前提知識を詳しく説明する必要があります。そういった場合、単に結果だけをまとめるよりもはるかに多くの文字数が求められます。
2. 研究方法の複雑さ
実験、観測、フィールドワーク、理論検証など、研究に用いた手法の複雑さによっても、説明に必要な文字数が変わってきます。複数の手法を組み合わせた場合はさらに文字数は増えるでしょう。
3. 使用データの量と質
研究で使用したデータの量と質が大きいほど、その結果の説明にも多くの文字数を要します。特に、複数の異なるデータソースから収集したデータを組み合わせて分析した場合は、データそのものの説明に加え、その妥当性の根拠も書かなければなりません。
4. 指導教員の方針と要求水準
最終的には指導教員が卒業論文を評価します。指導教員個人の方針や求める水準によって、適切とみなされる文字数は大きく異なります。厳しい先生の場合、20,000字を超えることも珍しくありません。
5. 卒論提出に関する学部・学科のルール
一部の学部や学科では、卒業論文の文字数について具体的な上限値や下限値が設定されている場合もあります。出身の学部・学科のルールを確認しておく必要があります。
このように、卒業論文の適切な文字数を一概に決められるものではありません。研究内容や手法、指導教員の方針などを総合的に勘案し、その上で目安の範囲内に収まるよう調整することが肝心です。
文字数の決め方
実際に執筆する際の文字数の決め方として、以下のようなプロセスが考えられます。
- 研究内容と指導教員の方針を確認し、およその目標文字数を設定する(例: 15,000字)
- 構成を決め、項目ごとの概算文字数を立てる(序論2000字、先行研究4000字など)
- ラフな下書きを書き、実際の文字数を確認する
- 文字数が足りない場合は追記し、過剰な場合は要点をまとめて圧縮する
- 全体を通して読み直し、整合性や分量を微調整する
最初は目標文字数を満たすのが難しいかもしれませんが、コツコツと執筆を重ねていけば、必ず適切な分量まで形になっていきます。焦らずに、研究内容を十分表現できる文字数を見つけていきましょう。
まとめ
- 卒論の適切な文字数は6,000字では足りず、最低でも15,000字は必要
- 文系で20,000字が目安
- 実際の文字数は研究内容、方法、教員の求める水準などで変わる
- 文字数の決め方は、複数の観点から総合的に判断する必要がある
- 下書きを通じて文字数を調整しながら、最適な分量を見つけていく