卒論でグラフの引用ってどんなルールがあるの?

卒業論文では、データを視覚的に伝えるためにグラフを使用することがよくあります。しかし、グラフを引用する場合には、適切なルールに従う必要があります。 もしルールを守らずに引用すると、盗用(剽窃)とみなされる可能性もあるため、注意が必要です。

本記事では、卒論でグラフを引用する際のルールや注意点、適切な引用の仕方を解説します。


1. グラフの引用は「著作権」に注意!

「論文だから自由にグラフを使っていい」と思っていませんか? 実は、ほとんどのグラフは著作物とみなされるため、勝手に使うことはできません。

(1) 著作権が関係するグラフとは?

著作権がある(無断使用NG)

  • 書籍や論文、Webサイトに掲載されているグラフ
  • 企業や団体が作成した報告書のグラフ
  • 新聞や雑誌のグラフ

著作権がない(使用OK)

  • 政府・公的機関が作成したグラフ(多くはパブリックドメイン)
    例:総務省、厚生労働省、経済産業省の統計データなど
  • 自分で作成したオリジナルのグラフ

📌 ポイント
著作権があるグラフを使いたい場合は、以下の方法で対応する!

  1. 出典を明記する(正しい引用ルールに従う)
  2. グラフをそのまま使わず、自分で作り直す
  3. 著作権者に使用許可を取る(必要な場合)

2. グラフを引用するときのルール(出典の書き方)

グラフを引用する際には、出典を明記することが重要です。出典の書き方は、大学の指示や使用する引用スタイル(APA、MLA、Chicagoなど)によって異なりますが、一般的なルールを紹介します。

(1) 図の下に出典を記載する

引用したグラフの下に、出典を明記するのが基本です。

📌 出典の書き方(例)

例1:書籍からの引用

図1. 日本の出生率の推移(総務省, 2025, p.45より引用)
出典:総務省『人口統計データ2025』45ページ

例2:Webサイトからの引用

図2. EC市場の成長率(経済産業省, 2025)
出典:経済産業省「EC市場調査2025」https://www.meti.go.jp/ (2025年12月取得)

(2) 参考文献リストに記載する

本文中に出典を書くだけでなく、論文の最後の「参考文献リスト」にも情報を記載する必要があります。

📌 参考文献リストの書き方(APAスタイル例)

  • 総務省 (2025). 人口統計データ2025. ○○出版社.
  • 経済産業省 (2025). EC市場調査2025. https://www.meti.go.jp/

出典の書き方はスタイルによって異なるので、大学が指定している引用スタイルを必ず確認してください!


3. グラフを「引用」ではなく「作り直す」のもアリ!

著作権の問題を避けるために、引用せずに「自分でグラフを作り直す」方法も有効です。

(1) 元のデータを使用して作成する

政府統計や公的機関のデータを基に、オリジナルのグラフを作る
例えば、総務省の統計データを使い、ExcelやGoogleスプレッドシートでグラフを作れば、著作権の問題を回避できます!

📌 作り直す際のポイント

  • データの出典は明記する(例:「総務省の統計データを基に筆者作成」)
  • デザインや色を変え、オリジナルの形にする

例:

図3. 日本の出生率の推移(総務省データを基に筆者作成)

(2) 文章で説明する方法も

場合によっては、グラフを使わずに文章でデータを説明するのも選択肢です。

例:「図1を見ると、日本の出生率は減少している。」
「総務省(2025)のデータによると、日本の出生率は1990年の1.57から2025年には1.26へと低下している。」

グラフを使わなくても、データを具体的に書けば十分に伝わる場合もあります。


4. 「勝手にグラフを使う」のは絶対NG!

引用のルールを守らずにグラフを使用すると、「剽窃(ひょうせつ)」とみなされ、卒論の評価に悪影響を与える可能性があります。

(1) こんな使い方はNG!

出典を記載せずにグラフをそのまま貼る
「ネットにあったから」とフリー素材だと思い込む
他人が作ったグラフを自作と偽る

📌 最悪の場合、卒論が「盗用」と判断され、不合格になることもあるので要注意!


5. まとめ

卒論でグラフを引用する際は、適切なルールに従うことが必須です!

グラフの引用ルールまとめ

  1. 著作権があるグラフは勝手に使用しない!
  2. 引用する場合は「出典」を明記する!(本文の図の下+参考文献リスト)
  3. グラフを自作できる場合は作り直すのもアリ!(データを基に作成)
  4. 出典を記載せずに使用すると剽窃(盗用)になるのでNG!

ルールをしっかり守れば、安心してグラフを活用し、説得力のある卒論が書けます

また、卒論については、↓コチラのサイトも、とても参考になります。

レポートセル.com

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