論文の背景って何を書けばいいの?

論文の背景つまり「研究背景」について何を書けばいいという質問に対して、まず論文の背景とは何かを分からなければなりません。論文の背景とは「この研究はなぜ重要であるか?」という根拠です。一般的に「研究目的」や「研究内容」につながっていきます。

例えば、「コロナウィルスで外出できないストレスで家庭内暴力が増え未成年に対しての悪影響」というテーマで論文を書こうとすると、研究背景として、なぜこのテーマにしたのか、このテーマを選んだ理由、研究しなければいけない重要性について述べなければいけません。このようにに書くとより分かりやすいです。「今コロナウィルスで外出制限が相次いで出されています。緊急事態宣言を出された地域に限らず、そうではない地域でもいつ感染者数が増えるか不明な状況であります。感染通路が不明であることは大きないリスクにつながっています。政府から不急不要な外出はやめた方がいいですと言われ、またメディアから家にいること自体は守れる命があります、と呼びかけられ、命を守るために、外出せず家に閉じこもる人、家庭、世代が増えてきています。そこで、外出できないこと、今後や将来に対して不安であることからでストレスを生じ、家庭内暴力が増えたという統計がアメリカから出されています。家庭内暴力は人の身体だけではなく、心にも大きな悪影響を与えてしまいます。未成年の成長に大きな害をもたらしています。場合によって、一生も消えない傷が残ってしまいます。日本ではまだこのような研究がされていないので、本研究では日本におけるコロナウィルスによる外出できないことによって生じた家庭内暴力による未成年への悪影響の事態を調査し、どういったようなものなのかを明らかにしていきたいと思います」このように自分の研究背景を述べたうえ、スムーズに研究目的や内容に繋げっていくことができます。

もう一つの事例を挙げて説明してみましょう。例えば「学校教育における教師主体と子ども主体との関係」という論文を書こうとします。研究背景ではなぜこのテーマを選んだのか、なぜ教師主体と子ども主体は重要なのかについて説明しなければいけません。このように書くことをお勧めします。「日本の学校教育の歴史を振りかえ、教師主体と子ども主体は振り子のように変わってきています。教育政策を見てみると、系統教育から子どもの主体性を重視する総合学習へと変わり、また今は総合学習から学力重視へと変わっています。このように、学校教育において教師主体と子ども主体との関係は永久なテーマのように、一体両者はどのような関係なのかを時代によって変化してきました。そこで21世紀の現代の社会において、望まれる教師と子どもとの関係はどういったような関係なのか、また教師主体と子ども主体とは相反する関係なのかについて改めて検討すべきと思います。そこで本研究では学校教育における教師主体と子ども主体との関係について検討していきたいと思います。」

このように書きますと、自分の研究背景つまり、なぜこの研究を選んだのか、この研究の重要性はスムーズに研究テーマと研究内容につながっていくことができます。そこで注意していただきたのは、「研究背景」と「先行研究」の違いです。混乱しやすいところではありますが、「先行研究」では自分の研究について、すでに研究されている研究者たちの論文や著作について紹介し、論文の到達点について簡潔にまとめたりします。それに対して「研究背景」(論文の背景)ではなぜ自分の研究は重要なのか、研究されなければならない理由、根拠は何なを明らかにしなければいけません。「研究背景」(論文の背景)の書き方自体は難しいものではありません。ただし、「先行研究」「研究テーマ」「研究内容」と間違ってしまう人がいます。以上ご紹介したような書き方であれば、間違いなくスムーズに書けると思います。

ここでもう一つのコツを紹介しましょう。自分で「研究背景」を書いてから、もう一回読んでみるのです。作者として私たちは論文を書いています、今度は読者として自分の「研究背景」を読んでみてください。以下のチェックポイントを入れてください。①なぜこの研究を選んだのか ②この研究はなぜ大切なのか ③この研究が大切と言われている根拠は何なのか という三つがあれば大丈夫です。この三点が入っていなければ、入れてください。この三点は「論文の背景」の命でもあります。論文のジャンルにかかわらず、この三つは必ず入れておかなければなりません。ほかの要素は書き忘れていても、「研究内容」や「選考文献」で書くことができますが、以上紹介した三つのポイントは「論文の背景」で書くしかありません。

よって、自分の文章を読み直してみることが重要です。そうすると、とても分かりやすく「論文の背景」になりますので、ぜひこの「読み直し」を実践してみてくださいね。

また、卒論については、↓コチラのサイトも、とても参考になります。

レポートセル.com

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