卒論の動機の例文、こんな感じで書こう!

「卒論の動機」においては①なぜこの卒論テーマを選んだのかという理由、②このテーマを研究する重要性という二点を書かなければなりません。

例えば、「コロナウィルスが私たちの生活に与える影響」というテーマの論文を書こうとします。論文動機の書き方を以下のようにお勧めします。「中国武漢で初めて発症したコロナウィルスは日本に上陸してしまい、感染者が増え、七つの都道府県に緊急事態宣言が出され、我々の生活に大変な影響を与えてしまいました。マスクが品薄になり、外出が制限され、飲食店は相次いで閉店され、在宅仕事になってしまい、普段通りの生活ができなくなりました。一部のメディアの報道によれば、一般市民たちの生活の不便さを明らかにしたものの、具体的にどういったようなところで、何を不便だと感じているのかという全体像が浮かんできません。コロナウィルスは長期戦になりつつある中、一般市民の生活を改善していくには、このような状況を明らかにしていく必要があります。」このように書くと、読者にコロナウィルスが私たちの生活に与える影響を研究する理由及び重要性が伝わってきます。すなわち、理由は日本国民を巻き込んでいる問題だからです。重要性は長期戦になることにつれ、生活改善をしていく必要があるからです。

もう一つの事例をあげましょう。例えば「理科の授業における子どもの主体的な学び」というテーマで論文を書こうとします。論文の動機には、なぜ理科の授業を選んだのか、また子どもの主体性に目を向けたのはなぜなのか、という2点を書かなければなりません。このように書くことをお勧めします。「一般的な教科(国語・算数・英語)は受け身的な学習の仕方になりがちですが、理科の授業ではそれに比べ子どもたちはグループになり自ら手を動かし、実験する場面が多くみられます。したがって、子どもの主体的な学びが生まれやすいです。新しく改定された学習指導要領によると、『知・徳・体にわたる「生きる力」を子どもたちに育むため、「何のために学ぶのか」という学習の意義を共有しながら、授業の創意工夫や教科書等の教材の改善を引き出していけるよう、すべての教科などを①知識及び技能、②思考力、判断力、表現力など、③学びに向かう力、人間性などの三つの柱で再整理し、知識の理解の質を高める資質・能力を育む主体的・対話的で深い学びを目指さなければなりません』このように教育政策において、子どもたちの自ら学び、自ら考え、自ら行動するという主体的な姿勢が大切にされております。本研究では子どもたちの主体的な学びが表れやすい教科、すなわち理科の授業を検討することによって、子どもたちはどのように自ら主体的な学んでいるのかを明らかにしていきたいです。」

二つ目の事例は一つ目の事例との書き方が少し違います。それは学習指導要領の原文を引用したところです。このように、自分の研究の重要性を根拠づけるために、公式的な文章を引用したりすることも一つの手であります。もちろん、公式的な文書に限らず、文献や研究論文、或いは著作でもいいです。すなわち、ここで強調したいのは、自分だけ「研究テーマ」にかかわる問題を注目しているのではなく、自分よりもっとえらい人たちにもこの問題を注目してまたすでに研究されています。注意していただきたい点は文献や著作を引用する場合は、自分の「研究テーマ」と全く同じなものを選ばない方がいいです。なぜかというと、自分の「研究テーマ」はすでに研究されているのであれば、もう研究する必要がないからです。もちろんそれ以上の研究ができればいいですが、卒業論文の場合はそこまで高いレベルのものが求められていません。ですので、自分の「研究分野」と似ており(方法と内容が異なった方がいいです)、また自分が強調したいところは同じように強調されている場合は引用をした方が信憑性があります。

以上二つの事例を挙げて、「卒論の動機の例文」の書き方を具体的に説明をしました。もう一回整理すると、ポイントは二つがあります。すなわち、①この論文テーマを選んだ理由 ②このテーマを研究する重要性 です。①番において、卒論の多くの場合は、主観的なものを書いてもかまいません。修士論文以上になると、研究的な客観性が求められたりしますが、大学卒業論文のレベルでは自分はなぜ、そこを注目したのか、という主観的な考えを書いてもかまいません。多くの人にとっては書きやすいはずです。②番はすこし難しくなります。主観的なものだけでは、感想文になってしまいますので、そこですこし客観的な要素を取り入れましょう。書きやすい書き方としては、やはり二つ目の事例で取り上げたように、引用することをお進みします。そうすると、論文に信憑性があり、客観的な論説に見えます。論文というのは感想文と違い、自分の考えだけでは成り立ちません。そこを注意していけば、よい動機を書けることができます。ぜひ活用してみてください。

また、卒論については、↓コチラのサイトも、とても参考になります。

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