卒論の評価基準ってどんなものなの?
卒業論文を書き上げたら、次は評価を待つだけですね。しかし、一体どのような基準で評価されるのでしょうか?卒論の評価基準は大学や学部、研究分野によってさまざまです。ここでは一般的な評価の観点と、高い評価を得るためのポイントをお話しします。
卒論の一般的な評価基準とは?
卒業論文の評価基準は多岐に渡りますが、大まかに以下の6点が重視されます。
1. 課題の重要性・新規性
取り上げた研究課題の重要性や新規性が、まず第一に問われます。これまでにない新しい発見や知見を含んでいるかがポイントです。
2. 研究方法の妥当性
実験やフィールドワーク、理論の検証など、研究に用いた方法論が適切であったかどうかが評価されます。方法が不適切では結果の信頼性も落ちます。
3. 論理の一貫性・説得力
冒頭から結論に至るまで、論理が一貫しているかが重要視されます。前提条件、根拠データ、結論の流れに無理がないかがチェックされます。
4. データ解釈の適切さ
実験結果などのデータを正しく解釈し、考察を加えられているかどうかが評価のポイントとなります。データと論旨がリンクしていることが大切です。
5. 先行研究の理解度
自身の研究を位置づける上で、関連する先行研究をどれだけ正しく理解できていたかが見られます。単なる羅列では評価が低くなります。
6. 論文の体裁・表現力
冒頭から結論に至るまで、論理的な文章構成になっているか、適切な用語や表現が用いられているかなど、体裁や表現力も評価の対象となります。
このように評価項目は多岐にわたるため、卒論作成時から意識しておく必要があります。ただし、これらの一般論に加えて、大学や学部、研究分野によっても重視するポイントは変わってきます。
高評価を得るための5つのコツ
それでは、高い評価を得るためにはどうすればいいのでしょうか?以下の5つのポイントを意識しましょう。
1. テーマの新規性を意識する
新しい発見や斬新な視点を盛り込めるよう、卒論のテーマ設定の段階から気をつけることが大切です。目新しさがあれば高評価に直結します。
2. 研究方法を丁寧に説明する
たとえ一般的な方法であっても、詳細なプロセスをきちんと説明することが求められます。作業工程の一つ一つを丁寧に記載しましょう。
3. データと論理を丁寧にリンクさせる
データと論旨の関係を明確に示し、一本の論理の筋が通るよう心がけます。疑問が残らないよう詳しく説明することが重要です。
4. 先行研究への深い理解を示す
単に羅列するのではなく、先行研究に対する深い理解度を示すことが求められます。自身の研究との関連性も丁寧に説明しましょう。
5. 丁寧な文章力を心がける
卒論は長文ですから、構成を工夫し、文章表現にも気を配る必要があります。丁寧で分かりやすい文章作りを心がけましょう。
加えて、執筆の最終段階で何度も推敲を重ね、間違いやミスがないかどうかチェックすることが大切です。評価者に好印象を与え、高得点を得るためにも細心の注意を払いましょう。
指導教員によっては異なる評価基準も
以上が一般論としての卒論評価の基準と高得点への道筋ですが、実際にはそれぞれの指導教員によってこの基準は変わってきます。
評価の仕方は指導教員によって大きく異なり、重視するポイントも人それぞれ違います。ある先生は新規性を最重視し、またある先生は執筆態度や熱心さを評価の大きな判断基準にするかもしれません。
ですので、卒論を書き進めるに当たっては、事前に指導教員の評価基準を確認するのが賢明でしょう。例えば、
- 私はこの点をとくに重視しますので気をつけてください
- この論文では(特定の項目)を高く評価します
などと言われれば、その指摘に従って執筆の姿勢を改めることができます。不明な点は遠慮なく先生に確認することが肝心です。
まとめ
- 卒論は重要性、方法論、論理性、解釈など多岐にわたる項目で評価される
- 新規性、方法の丁寧な説明、論理性の高さに気をつける
- 指導教員の個別の評価基準を事前に確認しておくことが重要
- 丁寧な執筆態度と綿密な推敲が、高い評価の近道