卒論の「概要」って何を書けばいいんだっけ?

卒業論文の「概要」は、多くの人が頭を悩ませる部分の一つです。要点をコンパクトにまとめなければならず、的確な内容と書き方が求められます。しかし、適切に書けば読者への効果も大きいはずです。ここでは、概要の書き方とポイントについて徹底解説します。

概要とは何か?その役割と重要性

概要(あらまし)とは、論文の内容を簡潔に要約したものです。冒頭に置かれ、読者が論文を手にした際、最初に目にする部分になります。つまり論文の主旨や要点を一望できる、非常に重要な役割を担っています。

適切に書かれた概要は、以下のようなメリットがあります。

  • 読者に内容の全体像をつかませることができる
  • 論文に興味を持ってもらえる契機になる
  • 本文の読み方のナビゲーションになる
  • 論文の完成度や価値を伝えられる

このように、概要は論文の要約であり、かつ広告のような役割も担っています。その分、書き方次第では論文の印象を大きく左右するところでもあります。

概要に書く5つの主要項目

それでは具体的に、概要にはどのような内容を書けばよいのでしょうか?主要項目は以下の5つです。

1. 研究テーマと背景

まず冒頭で、研究テーマと背景を簡潔に述べます。「何を、どのような背景に基づいて研究したか」というエッセンスを明確に示します。

2. 研究目的と意義

次に、その研究を行った目的と、意義や重要性を1~2行でまとめます。「なぜそれを研究する必要があったのか」という点を伝えます。

3. 研究方法の概要

卒論本文で詳しく述べる研究方法を、ごく手短にまとめます。「どのようなプロセスで研究を行ったか」を端的に示せばよいでしょう。

4. 主要な結果や知見

卒論の肝である、研究の結果や得られた知見について、主要なものを列記します。複数ある場合は、重要度の高いものから簡潔に書いていきます。

5. 結論と今後の課題

最後に、論文全体からの結論と、今後の課題や展望について、要約します。「この研究で何がわかり、今後何が必要か」を1~2行で示します。

以上が概要に含むべき主要な項目です。大まかにはこのような構成になりますが、状況によっては入れ替えたり、分量を変えたりする必要があります。重要なのは、読者にとってわかりやすいものにすることです。

概要の分量と質を高めるコツ

概要そのものの文字数は、100~300字程度が一般的な目安です。しかし、単に少ない文字数であれば良いわけではありません。質の高い概要を書くためのコツは次のとおりです。

1. 簡潔で明快な文章を心がける

説明が冗長だと要領を得ないため、できるだけ簡潔でわかりやすい文章を心がけましょう。無駄な部分は削ぎ落として、要点を明確に伝えます。

2. 専門用語は避ける/補足説明をつける

概要は一般の人にも分かりやすいものでなくてはなりません。よって、専門用語が出てくる場合は避けるか、簡単な補足説明をつけるよう心がけましょう。

3. 論文の構造を反映させる

概要には、論文本文の構造(序論-本論-結論)を反映させるのが理想的です。それによって読者は、より論文の流れを掴みやすくなります。

4. 重要な情報には力点を置く

研究の目的や重要な結論などの核心部分には、力点を置くようにします。強調することで読者の目に留まりやすくなります。

5. 読み手目線で推敲する

最後に、自分の論文を知らない第三者の目線で推敲することをおすすめします。それによって、不足した情報や曖昧な表現に気付けます。

概要作成の際は、冷静に推敲を重ね、読み手にとって理解しやすいものになっているかを意識することが大切です。丁寧な心がけによって、内容の濃い概要が書けるはずです。

まとめ

  • 概要は論文の主旨を簡潔に要約したもので、大変重要な役割がある
  • 研究テーマ、目的、方法、結果、結論の5つの項目を含むことが理想
  • 分量は100~300字程度を目安に、簡潔かつ明快に記すことが求められる
  • 論文の構造を反映させ、重要な点には力点を置くことで質が高まる
  • 読み手目線で推敲し、わかりやすさを意識することが大切

卒論の入り口となる概要は、論文の第一印象を大きく左右する部分です。内容の濃さと分かりやすさを両立させ、簡潔かつ的確に書くことで、読者の関心を惹き付けることができるはずです。

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レポートセル.com

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