卒論のグラフってスクショでもいいの?
卒業論文を作成する際、グラフや図表を用いることは避けて通れません。データを視覚化することで、論旨をわかりやすく伝えられるからです。しかし、グラフの作成方法については悩ましい問題が存在します。
「スクリーンショットのグラフを使ってもいいのか?」
ざっくりとした雑談の中ならスクリーンショットを使うのも問題ありません。しかし、卒業論文のようなアカデミックな文書においては、グラフの作り方について一定のルールが存在します。本記事では、卒論でグラフを使う際の注意点をお話しします。
スクリーンショットに潜む問題点
スクリーンショットで作成したグラフには、以下のような問題点があります。
- フォントや線の太さ、色使いなどがバラバラ
- グラフのサイズが適切でない
- キャプションやソースが十分に書かれていない
- 編集に制限があり自在なカスタマイズができない
つまり、スクリーンショットのグラフは体裁が整っておらず、卒論のようなアカデミックな文書に組み込むには不適切な面があるのです。
文書作成ソフトを活用するメリット
一方で、Word/PowerPointなどの文書作成ソフトにはグラフ作成機能が標準で備わっています。これを活用すれば、独自の設計でグラフを作り込めます。ソフトウェアのメリットは以下の通りです。
- フォントや配色など、デザイン性が高い
- データを活用してグラフをカスタマイズできる
- グラフ同士のスタイルを統一しやすい
- キャプションや説明の記述が容易
スクリーンショットに比べると、格段に質の高いグラフが作成できるのがメリットです。論文の体裁を重んじるならば、文書ソフトのグラフ機能を活用するべきでしょう。
データの加工や集計に注力する
それでも、グラフだけに注力しすぎるあまり、本質的な部分を疎かにしてはいけません。卒業論文の中核である「データの分析」に重きを置く必要があります。
収集したデータを加工したり、複数のデータを組み合わせて集計したりすることで、興味深い発見があるかもしれません。こうした作業を入念に行えば、その過程でグラフのアイデアも浮かぶはずです。
データを正しく捉え、その上でグラフ化することが大切です。スクリーンショットに頼るだけでなく、根本から真剣に取り組むことが肝心なのです。
参考文献の徹底が重要
グラフを用いた場合、必ずその出典を明記する必要があります。単なるスクリーンショットの場合はともかく、データから作り上げたグラフには出典を明らかにするべきです。
特に信頼できるデータや権威あるソースから得た情報の場合は、必ず参考文献に明記しましょう。必要に応じてURL等の情報源も示すことで、論文の信憑性が増します。
グラフは論文作成の一環にすぎない
最後になりますが、グラフの体裁に固執しすぎないことが肝心です。グラフそのものが目的化してはいけません。グラフはあくまで「論文の説明資料の一つ」に過ぎません。
本論の内容や論旨をしっかりと立てた上で、補助的な役割としてグラフを活用するのが理想的です。グラフが主役になってしまっては、本末転倒も甚だしいでしょう。グラフの質は大切ですが、論文全体の完成度が何より重要なのです。
スクリーンショットのグラフは避けるべきですが、一方でグラフ作りに捉われすぎるのも賢明ではありません。ソフトウェアを使いつつ、データ分析を怠らず、参考文献も徹底する。そうすれば自然とグラフの質も上がるはずです。グラフはあくまで手段に過ぎないことを肝に銘じ、論文作成に取り組みましょう。